屋根のある箱

あったりなかったり

夏の駅前ロータリー

 

 

早朝のバイトに向かっていた。

 

駅前ロータリーに正座する、白いTシャツの青年と古着をきた青年。

 

彼らの目の前には、中肉中背のおじさん。右手には缶ビール。

 

 

どうやらおじさんの話を聞き入っているらしい。時折笑顔をこぼしたり、深く頷いたりしながら。

 

 

 

夏の飲んだくれの街はいい。

知らないもの同士の笑顔が混ざり合って、アスファルトの熱と一緒に蒸しあがるようだ。