屋根のある箱

あったりなかったり

0924の更新 Ben Whishawについて

0924(日)

 日曜更新。少しずつ好きなものを書き出していきます。

 都内某所で、大学生をしています。就活じわじわ準備中です。

 好きなものがたくさんあるのです。

 

・海外映画

 Ben Whishawというイギリスの俳優が特に好みです。ビジュアルで言えば、ひょろひょろで頼りなさげで地味。007のスカイフォーではギークなオタクを演じていますが、まさにそんな感じの芋っぽさを感じる(笑)しかし、この方イギリスの王立演劇学校(通称RADA)を卒業し、すぐにハムレットの主役に抜擢されるほどの実力派。また、リチャード二世を演じて、2014年にはBAFTA(英国アカデミー賞)で主演男優賞を獲得しています。

 私が初めてみたウィショーさん作品は、「パフューム〜ある人殺しの物語〜」でした。自分の理想とする香りを、人を殺してまで求める青年のお話です。ウィショーさんが主人公グルヌイユを演じているんですが、圧倒的に気持ちが悪いです。例えば、夜道を歩く女の子の匂いに惹かれ、ついていってしまうシーン。女の子が後ろを振り返ると、背後に自分の首の匂いを嗅いでいる男。女の子が驚いた表情で見つめるも、グルヌイユは無表情で見つめ返し再び匂いを嗅ごうとする。

 役柄的にほとんどセリフがないにも関わらず、表情や動きだけでグルヌイユの異常さを見事に表現しています。この映画を見終えた後、何ともいえない喪失感と寒気がしました。もう一度みる気力はなかったのですが、気づけば印象的なシーンを思い出していて、じわじわとウィショーさんの演技に飲み込まれてしまいました。

 先述したRADAでは「誰もがベン・ウィショーになれると思うな!」、と言われるそうです。若くしてハムレットで主役を演じ、一夜にしてスターダムを上り詰めたウィショーさんの才能を讃える言葉としてこれ以上のものはないのかと思います。

 これからも新作目白押しのBen Whishaw。私も、彼の演技を一つ一つ丁寧に噛み締めて、作品を楽しみたいと思います。